40年以上前、家業の旅館業に替わる事業を興せないかと悩んでいた庄司昭夫(創業者)は書店で月刊『商業界』を見つけ、そこに載っていた商業界ゼミナールに参加したのが全ての始まりとなった。
ゼミで出会った先輩方からは、「ここに居る全国の参加者の店を歩いて勉強してみたらどうか」と勧められ、全国行脚の旅に出た。
札幌、福島、和歌山などを訪れ、大阪でハンバーガーの店に出合った。
新しい商売の香りを感じたその店では、3ヶ月間弟子入りさせてもらった。
必死に学び自分なりにレシピの改良を加え、庄司が25歳の時に1968年12月、ハンバーガーとサラダの店「べる」を盛岡市内にオープンさせた。
商業界ゼミナールで出合ったことで、初めの一歩を導いてくれた先輩方のご厚意は生涯忘れられないこととなった。
店をオープンさせた後も、毎年社員を連れてゼミに参加した。創業当時は店を休みにして参加し、売上の8%くらいを教育予算に使っていた。優れた経営者から学び、商人としての志を高めることは何よりも大切だと考えていた。
当時の先輩方からは、「損得よりも善悪が先」「店はお客様のためにある」
「店の大小よりも正しさについて語れ」など商人道徳の精髄ともいえる数多くの言葉に出合い、私たちの理念、行動規範となった。
お客様に安全で安心な商品を提供しようと考えていたところ食材の生産現場である農業をもっと知らなければ駄目だ、と感じた。
素性が明確ではない食材は使用したくない。国内外の産地を直接訪れて確かめたり、農薬や化学肥料に頼らず自然環境と共生する循環型農業の研究と実践を行ったりした。
農業を突き詰めていくと、その根底にある環境問題に関心を持ち始めた。生ごみリサイクルや地中熱ヒートポンプの導入、CO2排出量削減などの取り組みを行った。
創業当初から常に商いの正道を歩み続けた様々な取り組みは「店はお客様のためにある」に象徴される商業界精神を自らのビジネスに体現したと評価され2009年2月、第5回商業界商人大賞〔大久保利春賞〕を授賞した。
「商業界と出合い、そこから出発できたことを本当に良かったと思っている。企業の存在根拠は、社会の不満や課題を解決することであり、利潤だけを追求することではない。そのことにいち早く気付き、未来に向けた行動を起こすことができたのは、商業界の理念があったからこそ。」と庄司は言う。
どんな時代にも変わらぬ理念を貫き私たちは今後も、お客様へのお役立ちを目指して励んでいく。
ハンバーガーと
当時のマッチ箱